介護の現状

厚生労働省が発表した「平成27年度介護保険事業状況報告」では、2016年3月の時点で「介護を必要とする人」は約620万人だそうです。
また、平成28年国民生活基礎調査では、介護を受けているかたの約6割が「ご家族に介護をしてもらっている」という現状があります。

先日の記事(ちょっと真面目に「健康寿命」のお話)にも人口の変化について触れましたが、今後、夫婦そろって認知症になる「認認介護」、高齢化による夫婦だけの「老老介護」もこれまで以上に増えてくるでしょう。

それに伴い、介護をする側のご家族の負担は、精神的・肉体的・経済的と多岐に及びます。

平成28年の国民生活基礎調査では、
・同居する主な介護者の介護時間を、介護度別に比べると、要介護3相当では32.6%、要介護4相当になると、45.3%が「ほぼ終日介護をしている」と回答されています。

介護離職の問題

そのため、介護離職の問題もあります。
平成27年時点では、介護を理由に転職した人は22.1%、離職した人は16.7%にものぼります。(参考:独立行政法人労働政策研究・研修機構 結果報告平成27年1月23日)
では、なぜ転職・離職しなければならなかったのか?

「育ててもらったのに、年老いた親の世話をしないのは罪悪感だ」
「介護は家族でやるものだ」
というような、倫理観が根強いかもしれませんし、個々にもっと他の理由があるかもしれません。
現実的ま問題としては、老人ホーム等の介護施設が申込者数に全く足りていない状況でもあると言えます。
(※但し、お住いの地域によって違うようです。)
そして、入居するにも、経済的な問題があったりもします。
様々な意味で「入りたくても入れない」から「自分が介護する」という結果になってしまうのだと考えます。

元気なうちにできること

こんな風な情報ばかりだと気が滅入ってしまいますが、将来のことを考えたら、早いうちに対策を考えておいてもよいかもしれませんね。
経済的な準備も必要ですが、まずは「介護が必要な状態にならないようにすること」なら、すぐにでもできます。

・身体を動かす習慣作り
・脳にとってよいことをする習慣作り
コグニサイズはその両面をサポートできると思いますし、シナプソロジーはみんなで楽しく脳に刺激を与えていくことが可能です。

上の二つとともに、「年齢を重ねても過ごしやすい環境(家)づくり」も大事です。
家の中の危険な場所は改善していくこと、気持ちの良い空間にすることは、身体と心に良い影響を与えます。
何より、住み慣れた家で心身共に元気に最後まで過ごせることは、現代においては「理想的な生涯」と思う方も多いです。

健康寿命を延ばすことで、家族にも迷惑をかけず、自分自身も生活を楽しめるような、そんな生活スタイルの確立ができるように、今後も情報をお伝えしていこうと考えております。