交通事故のニュースは、新聞やテレビのニュースでも取り上げられることが多いですね。
しかし、家の中の事故もかなり多いそうです。
実際にその数を比較したものがいくつかあるので調べてみました。

家での事故は2倍以上多い??

厚生労働省がまとめている「人口動態統計」(2015年)によると、1年間に家庭内で発生した不慮の事故死は1万3952人で、この数字は交通事故死の5646人の2倍以上となっています。
外より安全なはずの自宅で亡くなる方が、報道されている交通事故よりもずっと多いことに驚きますね。

では、どんな事故が多いのでしょうか?

住居内の事故で一番多いのは?

どのような事故が家庭内で起こっているか具体的な数字を挙げてみます。
1位「溺死及び溺水」5160人
2位「窒息」    3838人
3位「転倒・転落」 2634人
4位「煙・火災」   828人

家庭内事故で最も多い「溺死」は、65歳以上の高齢者が9割以上を占めています。
その多くは冬場の浴槽内で発生しており、住まいの断熱性と大きな関係があります。
(これは他の記事で詳しく書きたいと思います。)
ただ0~4歳の入浴中の事故も多いです。高齢者と乳幼児の事故原因は、重なる部分と違う部分があるので、注意が必要です。

季節による違いはあるのか?

「家の中の事故は、季節によって違うのか?」を調べた調査があります。
少し前の調査になりますが、2004年の人口動態統計によると、住宅内のほぼすべての事故で季節による変動が見られいずれも冬に増加する傾向があります。
12月~2月の冬場の死亡率は9%です。7月~9月の夏場の7%強を上回っています。

以上のことからわかること

家庭内での事故は、他の年齢層(20歳~65歳)よりも高齢者(65歳以上)の割合が高くなります。
外出頻度が減り、身体機能も以前よりも衰えてくることから起こるようです。
家族の人数や構成で部屋の間取りを変えるように、年齢を重ねたら「体に合わせた住まいづくり」が事故や病気から自分たちを守り、健康に過ごす秘訣の一つとなります。
家庭内の事故原因の1位は「ヒートショック」によるものが多いです。

室内の温度変化がなるべく少ないことが事故を減らす大きな要因であることは、多くの研究や調査でもわかってきています。

「食べ物」「運動」「メンタル」だけでなく「住まいの環境」についても、今一度意識することが必要ですね。

高齢者が住みやすい住まい作りの困りごと、疑問等がありましたら、お電話でもLINEでも結構です。
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